オンライン診療における口座振替のメリット・デメリットは?導入の流れも紹介
2025.10.10
2025.10.10
オンライン診療において診療費を収受するには、決済方法を工夫する必要があります。対面での支払いが難しいため、「未収金が発生しないか不安だ」「患者の負担が大きくなるのではないか」などと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、オンライン診療における決済方法のひとつとして口座振替を導入するメリット・デメリットを紹介します。医療機関にとっては未収金リスクの軽減、患者にとっては支払いの手間削減など、双方にメリットがある方法です。
これからオンライン診療を始めようと考えている方や診療費の集金に課題を感じている方は、ぜひこの機会に導入を検討してみましょう。
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目次
オンライン診療費の決済には口座振替がおすすめ

オンライン診療は患者と対面しないため、診療費を直接現金で回収するのが難しくなります。そのため、事前に決済手段を整えておくことが重要です。
オンライン診療で使用される主な決済手段には以下のようなものがあります。
- 口座振替
- クレジットカード決済
- スマホ決済(QRコード決済・バーコード決済等)
- 銀行振り込み
- 窓口での現金払い(次回来院時)
なかでも、おすすめなのが口座振替です。銀行口座があれば利用できるため、「クレジットカードを持っていない」「スマホの操作に不安がある」という方でも利用しやすく、自動引き落としにより現金支払いよりも未収金リスクを低減できます。
一度口座情報を登録すれば、自動で決済処理が行われるため、都度支払い手続きを行う必要もありません。
ただし、口座振替には金融機関との連携や口座の事前登録など、一定の準備が求められます。これからオンライン診療を始める場合は、余裕を持って手続きを進めましょう。
【医療機関側】オンライン診療で口座振替を導入するメリット
医療機関がオンライン診療で口座振替を導入することには、診療費を収受しやすくなるだけでなく、日々の業務負担を大幅に軽減できるなどのメリットがあります。
ここからは、医療機関が口座振替を活用することで得られるそれぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。
未収金リスクを軽減できる
窓口での現金払いでは、患者が支払いを忘れたり手持ちの現金が不足していたりすると、そのまま未収金になるリスクがありました。オンライン診療では対面での集金が困難なため、未収金リスクはさらに高まります。
口座振替では、登録した銀行口座から直接診療費が引き落とされるため、残高不足や口座解約などの理由がなければ自動的に診療費を回収できるのがメリットです。未収金のリスクが低くなるため、電話や訪問などによる督促の手間をある程度削減できます。また、現金管理に伴う紛失・盗難リスクやスタッフの業務負荷も軽減可能です。
経理業務全体を効率化できる
口座振替の導入は、経理業務全体の効率化にもつながります。診療費を銀行口座から自動的に引き落として医療機関の口座に振り込むため、現金の照合や管理、請求書の発行といった手間を削減できます。
さらに、ネット口座振替受付サービスを活用すれば、患者はオンラインで口座を登録できるため、新しい患者の導入手続きもスムーズです。
経理業務の効率化によって生まれた時間は、患者対応や医療サービスの品質向上に充てられ、結果として医療機関全体の生産性向上につながります。
【患者側】オンライン診療で口座振替を導入するメリット
口座振替による診療費の決済を導入することには、患者側にも多くのメリットがあります。診療費の支払いに関する負担が軽減され、より快適に医療サービスを受けられるようになるでしょう。
ここでは患者側にどのような利点があるのかを、詳しく解説します。
毎回の支払い手続きが不要
口座振替による自動引き落としであれば、毎回の支払い手続きが不要で、患者の負担を大幅に軽減できます。受診するたびにスマホから決済手続きを行ったり、クレジットカード情報を入力したりする必要はありません。
患者側の手続きは、支払い用の銀行口座を事前に登録するだけです。特に定期的に受診しなければならない疾患を抱えている患者にとって、その都度支払わなくて済むのは大きなメリットといえるでしょう。
銀行口座があれば利用できる
銀行口座さえあれば利用できるのも、口座振替のメリットです。クレジットカードを所持していない方やカード情報をオンラインで入力することに不安を感じる方でも、安心して利用できます。
利用開始時の手続きも比較的シンプルです。口座振替依頼書に必要事項を記入して届出印を捺印し、金融機関に提出するだけで手続きが完了します。ネット口座振替受付サービスに対応していれば、オンラインで必要な情報を入力するだけでOKです。
普段使っている銀行口座から直接診療費を支払えることは、患者側にとってもメリットが大きいといえるでしょう。
利便性が高まる
口座振替を導入すれば診療費の支払いを自動化でき、利便性が大きく高まります。一度口座情報を登録すれば毎月の診療費が自動的に引き落とされ、その都度支払う必要はありません。
急な体調不良でオンライン診療を受けた後も、そのまま安静にしていられます。従来なら振り込みのために銀行に出向いたりオンラインバンキングにログインしたりする手間がありましたが、口座振替ならそれらの作業は不要です。
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オンライン診療で口座振替を導入するデメリット
オンライン診療で口座振替を利用することには多くのメリットがある一方で、導入前に把握しておきたい注意点もいくつか存在します。
初期投資や運用コスト、導入までの準備期間など、口座振替を導入する際に直面する可能性がある具体的な課題について解説します。それぞれの課題にどのように対処するか考えておきましょう。
ある程度のコストがかかる
口座振替の導入は、代行業者に依頼するのが一般的です。その際、初期費用としてある程度の負担が必要になります。運用面では、各種手数料やオプション料金が発生するため、どの程度の費用がかかるか事前に確認しておきましょう。
手数料体系は、依頼する代行業者によって異なります。サービスを比較・検討し、医療機関の規模や患者の数に応じて適したものを選ぶことが大切です。
利用開始時に一定の手間がかかる
新たに口座振替を利用する場合、申し込んでから初回の引き落としが行われるまで通常2~3ヶ月程度かかります。代行業者や金融機関での審査、口座振替依頼書のやりとり、口座情報の登録など、複数の工程を経る必要があるためです。
口座振替依頼書に不備があると再提出となり、さらに時間がかかります。口座振替が開始されるまでは別の支払い方法を用意するなど、どのように対処するか考えておきましょう。ただし、一度設定が完了すればその後は自動的に処理されるため、長期的には業務効率化につながります。
オンライン診療で口座振替を導入する流れ
オンライン診療で口座振替を導入する際は、代行業者を利用するとよいでしょう。医療機関が複数の金融機関と個別に契約する手間を省いて効率的に導入できるためです。代行業者を通じて口座振替を導入する場合は、以下の流れで手続きが進みます。
1.代行業者の選定と審査・契約
2.患者への口座振替依頼書の送付
3.記入・捺印した依頼書の回収と代行業者への提出
4.口座振替の開始
新規導入にはある程度時間がかかるため、余裕を持ったスケジュールで準備を進めることが大切です。また、口座振替依頼書に不備があると手続きが遅れるため、患者が正確に記入・捺印できるように案内することも忘れないようにしましょう。
これから口座振替を導入するならリコーリースがおすすめ
適切なコストで使いやすい口座振替サービスを導入するなら、リコーリースの口座振替サービスがおすすめです。リコーリースの口座振替サービスは医療機関でも利用でき、規模や状況にかかわらず導入しやすい特徴があります。
ここでは、リコーリースの口座振替サービスの具体的なメリットについて詳しく見ていきましょう。
初期費用0円で導入できる
リコーリースでは、初期費用0円で口座振替サービスを導入できます。低コストでありながら、都市銀行や地方銀行をはじめ、信用金庫・農協・ネット銀行・ゆうちょ銀行など全国ほぼ全ての金融機関に対応。患者が普段利用している銀行口座を選択できるため、スムーズに導入できます。
特に、新規開業したばかりのクリニックや小規模クリニックでは、設備投資や運転資金の確保が重要な課題となるため、導入コストを抑えられることは大きなメリットです。
患者数が多くないクリニックでもリーズナブルに使える
請求件数が1件から利用でき、開業したばかりで患者数が少ない医療機関でも気軽に始められるのもリコーリースのメリットです。また、請求が0件の月は基本料金が発生しないため、使わないのに多くの費用を負担する状況に陥ることを防げます。
患者数の変動が大きい診療科や季節によって受診者数が変わるクリニックでも、無駄なコストを抑えながら口座振替サービスを利用できるでしょう。
無駄のない料金設計により、オンライン診療を始めたばかりの段階でも経営を圧迫することなく効率的に診療費を回収する手段を構築できます。
専用のシステムを導入する必要がない
代行業者によっては、専用システムを導入しなければならないことがあります。しかし、リコーリースの口座振替サービスなら、管理用の専用Webサイト「コレクト!」が無償で提供されるため、システム構築やソフトウェアの購入なども不要です。
インターネットに接続できるパソコンさえあれば、専用Webサイトにログインしてすぐにサービスを利用できます。利用方法についてサポートが受けられるため、スタッフが安心して利用できるのもうれしいポイントです。
口座登録がオンラインで完結する
リコーリースの口座振替サービスは、オンラインで口座登録が完了する「ネット口座振替受付サービス」に対応しています。
患者は、案内されたURLにスマートフォンやパソコンからアクセスし、必要な情報を入力するだけ。従来の紙(口座振替依頼書)による口座登録で発生していた記入・捺印の手間が省け、初回引き落としまでの時間が短縮できるのがメリットです。
医療機関側にとっても、口座振替依頼書の回収・確認・保管といった管理が不要になるため、業務効率化や人的ミスのリスク軽減が期待できます。
まとめ
オンライン診療の決済手段として口座振替を導入することには、未収金リスクの軽減と経理業務の効率化などのメリットがあります。患者にとっても、毎回の支払い手続きが不要になるなどの魅力があり、双方にメリットがあるおすすめの決済手段です。
これから口座振替を導入しようと考えているなら、ぜひリコーリースの口座振替サービスをご検討ください。リコーリースなら初期費用0円で導入でき、請求件数1件から適切なコスト負担で無理なく利用できます。専用Webサイトが無償提供される上、サポートが充実しているため、医療機関の規模を問わず導入しやすいサービスです。
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【監修】尾﨑 宗則 リコーリース株式会社 BPO本部長
1999年リコーリース株式会社に入社。
情報システム部や事業統括部門、営業部門の支社長、子会社(テクノレント社)の営業統括本部長など、重要なポストを歴任した後、2025年4月~決済サービスを管轄するBPO本部長に就任。
数々の商品企画やシステム開発に携わり、豊富な経験と実績・幅広い分野の知識を有するゼネラリスト。