事前決済とは?仕組みや事業者・利用者のメリットなどを徹底解説
2026.01.14
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オンライン予約の普及に伴い、飲食店や宿泊施設、各種スクールなどで「事前決済」を導入する事業者が増えています。
事前決済はサービスや商品を受け取る前に代金を支払う仕組みです。今までは利用していなかったものの、これから事前決済を導入しようと考えている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、事前決済の基本的な仕組みやメリット・デメリットを紹介します。無断キャンセルの抑止や業務効率化といったメリットがある一方で、システム導入コストやトラブル対応の複雑化といった課題もあるため、事前に確認しておくことが大切です。
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目次
事前決済とは?

事前決済とは、店舗の予約を入れる時点で決済を完了させる仕組みです。クレジットカード・電子マネー・2次元コード決済といったキャッシュレス決済を利用し、予約と同時に代金を支払います。
予約と決済が同時に完了するため、全体の手続きにかかる時間を大幅に短縮できます。また、予約段階で支払う金額が明確になり、利用者にとって分かりやすいのも魅力です。
事前決済を利用するときの主な流れ

事前決済を利用する場合、利用者が店舗や施設を予約してから実際にサービスを受けるまで、どのような流れで手続きが進むのでしょうか。ここでは予約から決済、そして当日の利用までの一連のプロセスを順番に解説します。
店舗や施設を予約する
利用者はWebサイトや専用アプリを通じて、希望する日時・人数・サービス内容を選択して予約します。飲食店であればメニューを、宿泊施設であれば部屋タイプやチェックイン時刻などの必要な情報を入力することで予約が可能です。
多くの予約システムでは空き状況がリアルタイムで表示され、利用者は自分の都合と施設の状況に合わせて柔軟に予約できます。なお、必要情報の入力が完了した段階では、まだ予約は確定していません。
代金・料金を決済する
予約に必要な情報を入力した後は、クレジットカード、電子マネー、2次元コード決済など、複数の決済手段の中から希望する方法を選択して代金を支払います。決済が完了した段階で予約が確定する仕組みです。
正常に決済手続きが完了すると、予約完了を知らせる確認メールが届きます。このメールには決済金額や予約番号が記載されているため、当日まできちんと保存しておきましょう。当日の受付時に提示を求められる場合もあります。
店舗・施設を利用する
利用日当日は店舗・施設に行き、予約していることを伝えてサービスを利用します。必要に応じて決済完了時に届いた予約確認メールや予約番号をスタッフに提示しましょう。
代金の支払いはすでに完了しているため、サービス利用後は退店やチェックアウトの手続きのみで済み、レジでの待ち時間がなくなります。ただし、何らかの理由で追加の支払いが発生した場合は、現地での支払いが発生するため注意しましょう。
事前決済を導入するメリット

決済方法のひとつとして事前決済を導入することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、事前決済を導入する主なメリットを解説します。これらが自社にとって魅力的であると感じるなら、事前決済の導入を検討するとよいでしょう。
直前キャンセルやNo Showの抑止になる
事前決済を導入するメリットのひとつが、直前キャンセルやNo Show(予約をしたにもかかわらず姿を見せないこと)を抑止できることです。直前キャンセルやNo Showが発生すると、店舗・施設に大きな損害をもたらします。
飲食店であれば、料理を提供するために仕入れた食材やサービスを提供するための準備が無駄になります。宿泊施設では空室が発生したことで宿泊代金を得られなくなり、収益が減るでしょう。
余裕のあるキャンセルなら新たな客を呼び込むことも可能ですが、予約日直前のキャンセルやNo Showには対応できません。
事前決済を導入していれば、直前キャンセルやNo Showが発生しても、予約時点で代金が支払われているため、大きな損害が出ることを防げます。
経理業務を効率化できる
店舗にとって、経理業務を効率化できるのも事前決済を導入する大きなメリットです。
現地決済では、現金のやりとりや決済端末の操作といった作業が発生するため、一定の時間がかかります。しかし、事前決済を導入していれば追加の支払いが発生しない限り、現地での決済は発生しません。そのため、決済に伴う手間を大きく省けます。
また、事前決済の導入で日常的な会計業務から解放されれば、その分の労力を接客や片付けなどの作業に集中でき、サービスの質を高められます。
インバウンド客を取り込みやすい
事前決済を導入すれば、日本経済に多くの恩恵をもたらすインバウンド客(訪日外国人客)を取り込みやすくなります。予約サイト・アプリ側を多言語対応にしておけば、スムーズに予約・決済できるためです。
現地決済の場合、言語の壁が原因で円滑なコミュニケーションを阻害され、会計時に誤解が生じてトラブルが起きることもあります。
事前決済はそのようなトラブルを防ぐためにも効果的な取り組みです。また、利用者も旅行前に予約・決済を済ませられるため、時間を有効活用できます。
利用者のニーズに合わせた施策を打ちやすい
事前決済を導入することで、利用者のニーズに合わせた施策を打ちやすくなるのも大きなメリットです。予約サイト・アプリを通じて利用者情報を集められるため、その情報をマーケティングに活用できます。
利用者層に合わせた再来店を促す施策を考案したり、よく注文される商品・サービスを分析して新商品・新サービスを開発したりできるでしょう。
利用者の利便性が向上する
利用者の利便性が向上するのも、大きなメリットのひとつです。店舗で決済するには、現金やクレジットカードを持ち歩かなければなりません。店舗・施設のカウンターでの手続きも必要です。
また、決済にはある程度の時間がかかります。混雑していると10分以上の待ち時間が発生することもあるでしょう。事前決済を導入すればそのような手間をカットでき、利用者の待ち時間を減らして利便性を高められます。
事前決済を導入するデメリット

事前決済は多くのメリットをもたらす一方で、注意しなければいけない点もいくつか存在します。ここでは導入前に知っておきたい3つのデメリットについて解説します。
一定のコスト負担が発生する
事前決済システムの導入・運用には、初期費用や月額基本料、決済に伴う手数料といったコストが発生します。これらのコストが利益を過度に圧迫しないよう、適切な負担で利用できるサービスを選ぶことが大切です。
導入時の負担を軽減したいのであれば、初期費用が安価なサービスを選ぶとよいでしょう。決済件数が多い事業者であれば、1件あたりの決済に伴う手数料が安価なサービスがおすすめです。まずはどの程度のコスト負担が発生するか試算することをおすすめします。
トラブル時の対応が複雑になりやすい
事前決済では、キャンセル時の返金処理や決済エラーへの対応が複雑になる場合があります。キャンセルのタイミングや理由によって返金の有無や金額が異なるため、事前にキャンセルポリシーを明確に設定しておくことが必要です。
決済エラーが発生した際には、対応カードブランドの確認や入力情報の誤りなど、原因を特定して利用者に説明する手間が生じます。こうしたトラブルに適切に対処するには、FAQの整備や問い合わせ窓口の設置など、サポート体制を充実させることが大切です。
十分なセキュリティを確保する必要がある
事前決済ではクレジットカード情報などの機密性の高いデータを扱うため、十分なセキュリティ対策が求められます。情報漏えいは事業者の信頼を失墜させるだけでなく、損害賠償問題に発展する可能性があるため、慎重な対応が欠かせません。
事前決済サービスを選ぶときはセキュリティレベルをきちんと確認しましょう。併せてスタッフへの情報セキュリティ教育を徹底し、ID・パスワード管理やアクセス権限の適切な設定を行うことで、内部不正のリスクも低減できます。
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事前決済の導入に向いている業種

事前決済は便利な決済方法ですが、業種によって向き不向きがあります。これから導入しようと検討しているなら、自社のビジネスとの相性を調べておきましょう。
ここでは、事前決済の導入に向いている4つの業種を紹介します。
飲食店
飲食店は、事前決済の導入に向いている業種のひとつです。直前キャンセルやNo Showで大きな被害を受けやすい業種であり、それらを予防できることが大きなメリットといえます。
事前決済で事前に代金を徴収すれば、本当に利用したい人だけが予約するようになり、No Showは発生しにくくなるでしょう。何らかの理由でキャンセルが発生してもキャンセル料を取れるので、店舗の損害を最小限に抑えられます。
さらに、追加注文などがなければ当日の会計は不要になり、業務を効率化できるのも大きなメリットです。
宿泊施設
宿泊施設も直前キャンセルやNo Showのリスクが高く、事前決済を導入するメリットが大きい業種です。キャンセルが発生したときは、決済済みの代金からキャンセル手数料相当額を差し引いた金額を返金すれば、取り漏らすことを防げます。
また、多言語対応の予約サイトを用意しておくことで、インバウンド客にも対応しやすくなるのがメリットです。日本語でのコミュニケーションが難しいインバウンド客の場合、予約と同時に事前決済ができる宿泊施設のほうが便利だからという理由で選んでくれることもあります。
各種スクール
学習塾や語学スクール、スポーツジムなどの各種スクールも、事前決済の導入に向いている業種のひとつです。各種スクール・ジムには、1回のレッスンごとに料金を支払う都度課金の会員もいれば、月会費などを支払う定期課金の会員もいます。
定期課金であればクレジットカードや口座振替で代金を徴収できますが、都度課金の会員から代金を徴収するのは煩雑になりがちです。そこで事前決済を導入すれば、予約と同時に代金を徴収できるため手続きがスムーズになります。
また、オンラインレッスンの場合、レッスンの予約と同時に決済を済ませられるのは大きなメリットといえるでしょう。決済を済ませておけば、直前キャンセル・無断キャンセルが抑止でき、安定した売り上げが期待できるためです。
レジャー施設・イベント業
レジャー施設・イベント業も多重予約やNo Showの被害が大きくなりやすく、事前決済が適している業種といえます。事前決済を済ませていれば、やむを得ない理由がない限り来ようとするでしょう。
イベントによっては人気が高く、抽選で当選した方だけが行けるものもあります。そのようなイベントでも、事前決済の導入によりNo Showを抑止できるのは大きなメリットです。完売だったにもかかわらず当日空席が多く、クレームにつながるリスクも防止できます。
ほかにも、事前決済で入場者数を事前に把握できるようになることで、当日の人員配置を適正化できるなどのメリットがあります。
事前決済の利用率を高めるポイント

事前決済の導入を決めたものの、思ったように利用率が伸びないという悩みに直面することがあります。事前決済の利用率を高めるには、利用者が積極的に選択したくなる環境を整えることが重要です。
ここでは、事前決済の利用率を向上させるための実践的なポイントを解説します。
さまざまな決済方法に対応する
事前決済の利用率を向上させるには、多様な決済手段への対応が不可欠です。幅広い選択肢を用意することで、利用者ごとの決済ニーズに応えられます。
対応している決済手段は、サービスを提供している業者によってさまざまです。サービス選定時は、対応している決済手段の豊富さに加え、利用者層に適しているかをチェックしましょう。
事前決済限定の割引を用意する
事前決済の利用率を高めるには、利用者にインセンティブを与えるのが効果的です。「事前決済限定で○%割引」のように、明確な価格メリットがあることを提示すると、利用者は積極的に事前決済を選択するようになるでしょう。
割引率は利益に大きな影響を及ぼさない範囲で設定し、事業者側の負担を抑えることが重要です。単純な割引以外では、ポイント還元や次回利用クーポンの付与も有効な手段といえます。こうした特典はリピート率を高め、長期的な売上増加にもつながる施策です。
集金代行サービスの利用もひとつの選択肢

事前決済は、予約時点での支払いに適した仕組みであるため、飲食店や宿泊施設など利用が不定期に発生する業種には適しています。
しかし、全ての業種に適しているわけではなく、各種スクールのように定期的な利用が必要な場合は、都度予約・支払いを行うのが面倒という方も多いでしょう。そのため、継続利用が中心となる業種には、事前決済より定期的な代金回収に特化した集金代行サービスがおすすめです。
ここからは集金代行サービスの基本的な仕組みとサービス選びのポイントについて解説します。
集金代行サービスの概要とメリット
集金代行サービスは、代行業者が事業者に代わり、利用者から代金を回収する仕組みです。コンビニ決済や口座振替など複数の支払い方法に対応していて、事業者が現金を扱う必要がありません。定期的に発生する集金に適しており、紛失リスクや現金管理の手間が大幅に削減できます。
また、請求書発行や入金確認といった煩雑な業務から解放されるのもメリットです。事前決済より集金代行サービスのほうが適している場合は、積極的に導入を検討するとよいでしょう。
集金代行サービスがおすすめの業種
集金代行サービスに適している業種には、以下のようなものがあります。
- 学習塾
- スポーツジム
- 不動産業
- 介護業
上記の業種は毎月何らかの支払いが発生するため、予約時に代金を決済する事前決済より定期的に代金を回収する集金代行サービスのほうが向いているといえるでしょう。
集金代行サービスなら「リコーリース」
リコーリースの集金代行サービスは、初期費用が無料で、使わない月は月額基本料もかかりません。口座振替とコンビニ決済に対応しており、無償提供される専用サイトで請求情報や入金状況を一元管理できることで、業務の効率化を図れるのがメリットです。
フリーダイヤルによるサポート体制も整っており、万が一のトラブルにもスムーズに対応できます。これから集金代行サービスを導入しようと考えているなら、ぜひリコーリースの利用をご検討ください。
リコーリースの集金代行サービスについてもっと詳しく知りたい方はこちら
まとめ

事前決済は予約時に代金を支払う仕組みで、無断キャンセルの防止や会計業務の効率化などのメリットがあります。一方で、導入コストやトラブル時の対応、セキュリティ対策といった課題も存在するため、入念な準備と対策が必要です。
また、定期的な支払いが発生する業種であれば、事前決済より集金代行サービスのほうが適していることもあります。どのような決済システムを利用する場合も、自社のビジネスモデルに合ったサービスを選ぶことが大切です。
これから集金代行サービスを導入しようと考えているなら、ぜひリコーリースにご相談ください。適切なコストで導入・運用でき、小規模な事業者でも使いやすいのがメリットです。
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【監修】尾﨑 宗則 リコーリース株式会社 BPO本部長
1999年リコーリース株式会社に入社。
情報システム部や事業統括部門、営業部門の支社長、子会社(テクノレント社)の営業統括本部長など、重要なポストを歴任した後、2025年4月~決済サービスを管轄するBPO本部長に就任。
数々の商品企画やシステム開発に携わり、豊富な経験と実績・幅広い分野の知識を有するゼネラリスト。
