決済代行業者とは?仕組みから選び方、おすすめのサービス3選を紹介
2025.11.28
" alt="決済代行業者とは?仕組みから選び方、おすすめのサービス3選を紹介">
ビジネスを展開する際、利用者の満足度を高めるには商品・サービスのクオリティにこだわることに加えて、多様な決済手段に対応することが欠かせません。
しかし、それぞれの決済機関と個別に契約を結び、システムを構築・運用するには膨大なコストと手間がかかります。
そこで活用したいのが「決済代行業者」です。この記事では、決済代行業者の基本的な仕組みや選び方を詳しく紹介します。おすすめのサービスも併せて紹介するため、ぜひ参考にしつつ自社に合ったものを選びましょう。
「見積依頼」も素早く対応!
お気軽にご相談ください
目次
決済代行業者とは?

キャッシュレス化の進展により、口座振替やクレジットカード決済、コンビニ決済、スマホ決済など多様な決済手段への対応が求められています。
決済代行業者とは、ビジネスを展開する事業者に代わって、銀行やクレジットカード会社などの決済機関との契約や決済処理を一括で代行するサービスを提供する代行業者を指します。
通常、複数の決済手段を導入する際には、各決済機関と個別に契約を結び、それぞれ異なるシステムを構築しなければなりません。しかし、決済代行業者を利用すれば、1社と契約するだけで複数の決済手段をまとめて導入できます。
契約手続きの代行から決済システムの提供、売上金の回収・入金まで、一元的に担うのが決済代行業者の基本的な役割です。統一された管理画面で複数の決済手段を管理できるため、業務効率が大幅に向上します。
決済代行業者が果たす役割

決済代行業者は、事業者と決済機関をつなぐ役割を担っています。契約締結だけではなくシステムの提供や売上金の管理まで幅広い業務を代行することで、事業者の負担を大幅に軽減します。
ここからは、決済代行業者が具体的にどのような役割を果たしているのか、3つの観点から見ていきましょう。
事業者と決済機関との契約を締結する
決済代行業者は、事業者と銀行やクレジットカード会社などの決済機関との間に立ち、契約締結を一括で代行します。
例えば、決済代行業者と契約せずに口座振替を導入する場合、各金融機関で審査を受け、個別に契約を結ぶ必要があります。個別に手続きするには多くの手間がかかるため、効率的とはいえないでしょう。
そのようなときに決済代行業者を利用すれば、事業者は決済代行業者と契約を結ぶだけで、決済代行業者が提携している複数の金融機関からの引き落としが可能になります。金融機関との個別契約や審査対応は決済代行業者が担当するため、導入がスムーズです。
決済システムや管理システムを提供する
導入した複数の決済手段を一元管理できるシステムや管理画面を提供するのも、決済代行業者の役割です。口座振替やクレジットカード決済、コンビニ決済など、決済サービスごとにシステムを開発すると、かかるコストや時間が膨大になります。
決済代行業者を利用すれば統一された管理画面で全ての決済手段を扱えるため、システム開発の負担を大幅に削減できるでしょう。また、ひとつの管理画面でまとめて管理でき、業務効率が向上するのもメリットです。
代金の回収や入金を代行する
代金を回収し、事業者の口座へまとめて入金するのも決済代行業者の役割です。各決済機関と個別に契約した場合は締日や入金日が決済機関ごとに異なるため、入金のタイミングもずれて管理が煩雑化します。
決済代行業者は全ての決済手段の売上金を回収し、決まったサイクルで事業者の口座に一括で入金します。そのため、利用者が使った決済手段を問わず、毎月同じタイミングでの入金が可能です。入金日が統一されることで資金繰りの予測が立てやすくなり、経理担当者の管理業務も大幅に軽減されます。
決済代行業者を利用するメリット
決済代行業者を利用する主なメリットは、以下の通りです。下記のメリットが自社にとって魅力的だと感じるのであれば、ぜひ利用を検討してみましょう。
・複数の決済機関との契約手続きを一元化できる
・決済システムの開発コストを大幅に削減できる
・売上管理や入金処理の業務効率が向上する
・高度なセキュリティ対策を実装できる
各決済機関と個別に契約する場合、契約やシステム開発といったさまざまな準備に多くの手間がかかります。運用開始後も個別に管理しなければならず、複雑になりがちです。
決済代行業者を利用すれば、上記の手間やコストを削減しながら多くの決済手段に対応できるほか、業者によっては高度なセキュリティ対策にも期待できます。
決済代行業者を利用するデメリット
決済代行業者の利用には、以下のようなデメリットがあります。導入する際にはメリットだけに目を向けず、デメリットもきちんと確認しておくことが大切です。
・決済機関と決済代行業者の双方に手数料が発生する
・対応している決済手段が決済代行業者によって異なる
・システムメンテナンス中はサービスが利用できない
・審査結果によっては利用できない場合がある
自社が求めている決済手段に対応しているか、手数料の金額に問題がないかなどを事前にチェックする必要があります。事前に確認してできるだけデメリットが少ない決済代行業者を選んだり、別途対処法を準備しておいたりすることで、より使いやすくなるでしょう。
自社に合った決済代行業者を選ぶためのチェックポイント

決済代行業者を選定するときは、自社に合ったところを選ぶためにも複数の要素を総合的に判断することが重要です。
ここからは、決済代行業者を選ぶ際に必ず確認すべき4つのチェックポイントを解説します。これらの観点から比較検討することで、自社に適した決済代行業者を見つけられるでしょう。
必要な決済手段を提供しているか
決済代行業者を選定する際は、自社のビジネスモデルや顧客層に適した決済手段を提供しているか確認する必要があります。多くの利用者が使っている主な決済手段は以下の通りです。
- 口座振替
- コンビニ決済
- クレジットカード決済
- スマホ決済(バーコード、2次元コード)
- 電子マネー決済
自社の商材や顧客層を考慮し、必要な決済手段を用意しましょう。決済代行業者によって対応しているサービスは異なるため、事前に確認することが大切です。
無理のない負担で導入・運用できるか
決済代行業者の選定では、費用面を確認して無理なく運用できるかどうか見極める必要があります。初期費用や各種手数料を総合的に確認し、自社の事業規模に見合った負担かを判断しましょう。
費用体系は決済代行業者によってさまざまです。初期費用が無料で各種手数料が高い場合もあれば、初期費用が高めでも各種手数料が安価で、長期的にはコストを抑えられるケースもあります。
取引件数や売上規模によって最適なプランは変わるため、現在の取引量だけでなく将来的な事業拡大も見据えてシミュレーションしてみましょう。
入金サイクルに問題がないか
決済から事業者口座への入金までの期間は、キャッシュフローに大きく影響します。そのため、各決済代行業者の入金サイクルを事前に確認しておきましょう。決済代行業者によって入金サイクルは異なり、月末締め翌月末払いのところや毎週入金するところなどがあります。
特に、仕入れ代金の支払いが先行する事業では、売上が計上されていても手元資金が不足し、運転資金に支障を来す事態に陥りかねません。このような入金と支払いのズレは、利益が出ていても資金繰りが行き詰まる黒字倒産のリスクを高めます。
契約前に入金サイクルの柔軟性や、最短入金オプションの有無も併せて確認し、自社の資金繰り計画に無理が生じないかを慎重に判断しましょう。
不具合やトラブルの対応がスピーディーか
決済システムを運用する上で、不具合やトラブルは避けられません。とはいえ、一度トラブルが発生すると利用者の購入機会を逃すことにつながります。万が一トラブルが発生したときは、速やかに対処しなければなりません。
そのため、問題発生時に迅速なサポートが受けられる体制が整っているかを契約前に確認しましょう。電話やメールなど複数の問い合わせ窓口が用意されているか、基本的な対応スケジュールはどのようになっているかといった点をチェックするのがおすすめです。
「見積依頼」も素早く対応!
お気軽にご相談ください
これから導入するのに向いている決済代行業者の特徴

初めて決済代行業者と契約する事業者であれば、どのような基準で業者を選べばよいのか迷うケースもあるでしょう。
ここからは、これから決済代行業者の導入を検討している事業者が押さえておきたい3つの特徴を解説します。
複数の決済手段に対応しており、提携先が多い
決済代行業者を選ぶ際は、自社が求める決済手段が提供されているかを確認することが重要です。多様な決済手段に対応している業者を選べば、幅広い顧客層のニーズに応えられます。まずは自社が必要とする決済手段をリストアップしましょう。
その後、必要な決済手段を提供している決済代行業者を選びます。加えて、提携先の多さも確認しておきましょう。口座振替であれば対応金融機関の数、コンビニ決済なら提携コンビニチェーン数や利用できる店舗数が多いほど、利用者の利便性が高まります。
導入実績が豊富である
決済代行業者へ自社の売上金を一時的に預けることになるため、信頼性の高い決済代行業者を選択することが重要です。
信頼性を判断するには、導入実績を確認するとよいでしょう。特に大手企業や上場企業での導入実績が豊富な業者は、システムの安定性やサービスの質が高いと考えられます。
また、導入実績が豊富な業者ほど、過去のトラブル対応やシステム改善のノウハウが蓄積されていて、万が一の際にも迅速なサポートに期待できるでしょう。
十分なレベルのセキュリティを備えている
セキュリティ体制が不十分な業者を選ぶと情報漏えいや不正取引のリスクが高まり、事業運営に重大な影響を及ぼしかねません。利用者の個人情報や決済データを取り扱うため、十分なレベルのセキュリティを備えている決済代行業者を選ぶことも大切です。
具体的には、インターネット標準の暗号化通信プロトコルであるSSL(Secure Socket Layer)128ビットに対応しているかどうかや、国際規格である「ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)」、プライバシーマークなどの取得状況を確認しましょう。これらは、一定の基準を満たし、十分なセキュリティを備えている証拠といえます。
サービスが充実していておすすめの決済代行業者3選

実際に決済代行業者と契約するにあたって、どこを選べばよいのか迷う方もいるのではないでしょうか。決済代行業者は数多く存在し、それぞれ強みや特徴が異なります。
ここでは、サービスが充実していて信頼性の高い決済代行業者を3つ紹介します。各社の特徴や強みを比較しながら、自社に合った業者を見極めましょう。
リコーリース
リコーリースは、1984年から集金代行サービスを提供しており、40年以上の歴史と20,000社以上の導入実績がある決済代行業者です。東証プライム市場上場企業であるリコーグループが運営しており、口座振替とコンビニ決済の2つの決済手段を提供しています。
料金面では、初期費用無料で導入でき、サービスを利用しない月の月額基本料もかからない点が大きな魅力です。口座振替は全国の金融機関に対応していて、毎月4日・20日・27日から振替日を選択できます。コンビニ決済は、全国のコンビニやスーパーマーケットなど約66,000店舗で24時間365日支払いが可能です。
口座振替で必要な口座登録手続きをWeb上で完結できる「ネット口座振替サービス」や、請求書の作成・送付を代行する「請求書発行代行サービス」といったオプションサービスも豊富。無料で提供される専用Webサイト「コレクト!」で請求関連情報の登録や回収結果の確認ができ、請求件数が少なくても利用しやすいのがメリットです。
サブスクペイ
サブスクペイは、14,000社以上の導入実績を持つ決済代行業者で、サブスクリプションビジネスに特化したサービスを提供しています。では、継続課金・定期購入に必要な決済機能を網羅しており、課金日や周期・回数・金額を細かく設定できるため、複雑な課金パターンにも対応可能です。
クレジットカード決済では決済失敗時に7日ごとにリトライする機能を備え、回収率の向上を実現しています。導入時は最短2営業日で審査が完了し、スピーディーに導入可能です。
Paid
PaidはBtoB取引に特化した決済代行サービスです。銀行振り込み、口座振替、コンビニ決済に対応しており、与信管理から請求書発行、代金回収督促までを全て代行。請求業務の負担を軽減し、ビジネスの拡大をサポートします。
入金履歴や利用可能額など取引先の利用状況を、リアルタイムで確認できる管理システムを提供しているほか、未入金時に代金を100%保証する保証サービスが特徴です。APIを用いた不正取引の検知機能もあり、セキュリティ面でも安心感があるサービスといえます。
まとめ

決済代行業者は事業者と決済機関を仲介し、契約締結から決済システム提供、代金回収までを一括して代行するサービスです。複数決済手段への対応や管理の一元化といったメリットがある一方、手数料負担や不具合のリスクといったデメリットも存在します。
新たに導入するときは、自社のニーズに合ったサービスを選ぶことが欠かせません。業者選びで悩んでいる方は、ぜひリコーリースのサービスをご検討ください。
リコーリースの集金代行サービスは、口座振替とコンビニ決済に対応していて、導入実績も豊富です。利用件数が少ない場合でもコスト負担を適正化でき、無理なく利用できます。まずは一度、お気軽にご相談ください。
「見積依頼」も素早く対応!
お気軽にご相談ください

【監修】尾﨑 宗則 リコーリース株式会社 BPO本部長
1999年リコーリース株式会社に入社。
情報システム部や事業統括部門、営業部門の支社長、子会社(テクノレント社)の営業統括本部長など、重要なポストを歴任した後、2025年4月~決済サービスを管轄するBPO本部長に就任。
数々の商品企画やシステム開発に携わり、豊富な経験と実績・幅広い分野の知識を有するゼネラリスト。
