口座振替とは?口座振込と何が違う?事業者のメリットと導入方法も簡単解説
2024.08.23
2024.09.02
毎月の集金作業や入金確認といった業務に負担を感じている事業者も多いのではないでしょうか。また、「回収したお金の盗難や紛失が心配」「期日通りに回収できなくて困っている」という方もいるかもしれません。
口座振替は、毎月の支払いを利用者の口座から自動的に引き落としできる便利なサービスです。この記事では、支払いを自動化して未回収リスクを低減したい方や、集金業務を効率化したいという方へ向けて、口座振替の特徴やメリットを紹介します。導入方法も解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
口座振替とは?知っておきたい基礎知識
口座振替とは、利用者の銀行口座から事業者の口座へ、代金を自動的に引き落としてくれる決済サービスのことです。公共料金など身近な支払いでも導入されており、「自動引き落とし」や「自動振替」とも呼ばれます。
毎月決まった日に引き落としを行うため、定期的な支払いが発生するサービスを提供している事業者と相性がよいでしょう。口座振替の導入によって集金業務の大幅な効率化が期待できます。
口座振替と口座振込の違い
口座振替と口座振込は一見似ている言葉ですが、実は別物です。口座振込は通常、利用者が自ら銀行に行ったりネットバンキングを使ったりして、能動的にお金を支払う必要があります。一方、口座振替は、利用者があらかじめ銀行へ口座振替依頼書を提出しておけば、事業者が指定した日に自動的に引き落としが行われます。つまり、利用者自身が支払い手続きを行う必要があるかないかが、口座振替と口座振込の大きな違いです。その他にも、口座振替は一度登録したら継続的に引き落としが行われるのに対して、口座振込は毎回の支払い手続きが生じます。手数料も口座振替は事業者負担、口座振込は利用者負担が一般的です。
口座振替が利用されているケース
口座振替は、公共料金やサブスクリプションサービスなど、定期的な支払いが発生するケースで広く利用されています。
<口座振替の具体例>
- 介護施設の利用料
- 病院・クリニックの訪問診療費
- 学習塾やカルチャースクール、ジム等の月謝
- 小中学校での各種費用(教材費や給食費など)
- 賃貸物件の家賃このように、口座振替は私たちの生活に密着したさまざまな場面で活用されています。
【事業者側】口座振替を利用するメリット
口座振替には、事業者と利用者双方にメリットがあります。ここでは、口座振替を導入する事業者側の主なメリットを3つ見ていきましょう。
未回収リスクが軽減される
口座振込やコンビニ決済、現金での集金といった方法の場合、利用者の支払いを待たなくてはなりません。もし、利用者が支払いを忘れたり、払込票を紛失したり、振込先や金額を間違えたりすると、指定日に売上を回収できないこともあるでしょう。
口座振替では、利用者の手を煩わせることなく口座から自動で引き落としできるため、このような未回収リスクを軽減できるのがメリットです。
継続利用率の向上が期待できる
口座振替は口座から自動で料金が引き落とされるため、支払いにストレスが生じず、継続利用率の向上が期待できる決済方法です。
毎月の支払いを手間に感じる利用者は少なくありません。支払いのタイミングで手間なく使える別のサービスを見つけた場合、乗り換えを検討されてしまう恐れもあるでしょう。新規契約時も同じく、負担が少ない口座振替に対応しておくことで、利用を決めてもらえる可能性が高まります。
集金に関する事務作業が効率化できる
口座振込では1件ごとの支払いに対して入金確認や入金額の照合といった事務作業が発生します。未払いの利用者がいれば、支払いの催促や入金の再確認といった作業も増えてしまうでしょう。
口座振替による自動引き落としを利用すると、このような事務作業の負担軽減が可能です。また、現金での集金で発生する回収金の管理コストや、紛失・盗難のリスクも軽減できます。集金に関する事務作業を効率化して、その分の時間を別の業務に回すことで、企業全体の生産性向上の効果も期待できるでしょう。
【利用者側】口座振替を利用するメリット
利用者にとっても、口座振替には多くのメリットがあります。例えば、毎月決まった日に自動で引き落としされるため、うっかり払い忘れて延滞料が発生してしまうということもありません。
わざわざ金融機関に出向いたり、振込の手続きをしたりする必要もなく、支払いにかかる時間と労力を節約できます。口座残高さえ確保しておけば支払いが完了するので、手元に現金を置いておく心配がなく安心です。また、振込手数料が発生しないのもメリットといえます。
口座振替にデメリットはある?
口座振替のデメリットとして挙げられるのが、導入・管理における手続きの多さと、残高不足による回収漏れです。
口座振替を事業者自ら導入しようとすると、金融機関ごとに契約交渉や審査などが発生します。導入後も金融機関ごとに異なるシステムで回収されたお金を管理する必要がある点に注意しましょう。これらの手続きの手間は、代行業者に導入を依頼することで削減できます。
また、口座の残高不足への対応も必要です。口座振替は他の決済方法と比べると回収率を上げやすいものの、口座にお金が入っていなければ引き落としができません。できるだけ利用者の口座にお金が入っているタイミングで引き落としを行うためには、振替日を選べる代行業者を選ぶのがおすすめです。
口座振替を導入する2つの方法
事業者が口座振替を導入する方法には、金融機関と直接契約する方法と、代行業者に依頼する方法があります。ここでは、2つの導入方法の特徴やメリット、注意点などを解説します。
金融機関と直接契約する
ひとつ目は、事業者が金融機関と直接交渉し口座振替の契約を結ぶ方法です。この方法では、事業者は金融機関ごとに手続きを行う必要があり、金融機関によっては口座振替の利用条件が厳しく、審査に通らないこともあるでしょう。
さらに、口座振替の手数料のほか、入金や管理方法も金融機関ごとに異なります。顧客情報を直接管理できる点がメリットともいえますが、導入から管理まで多くの手間と時間がかかるため、あまり現実的ではありません。特に中小企業や個人事業主の場合は、人員を割かれることで負担が大きくなることを理解しておきましょう。
代行業者に依頼する
口座振替は一般的に、口座振替の手続きを代行してくれる専門の会社に導入を依頼します。代行業者との契約時にも審査がありますが、通過すれば複数の金融機関との契約や手続きを一括で行えるため、時間と手間を大幅に削減可能です。
また多くの場合、代行業者は都市銀行・地方銀行だけでなく、ゆうちょ銀行や信用金庫など幅広い金融機関と提携しています。利用者の利便性を考えると、利用できる金融機関が多いことはかなりのメリットといえるでしょう。
ただし、顧客情報を代行業者に預ける必要があるため、セキュリティ面や会社自体の信用度なども考慮して依頼先を選定することが大切です。
代行業者を利用した口座振替の導入手順と費用
口座振替の導入にあたり、導入開始までの流れや手数料が気になる方も多いでしょう。ここでは、代行業者を利用した口座振替の導入手順や費用について詳しく解説します。
口座振替の導入手順
口座振替を導入するには、まず自社の業務フローや顧客層を分析し、口座振替に適しているかを見極めましょう。口座振替の導入を決めたら、依頼する代行業者を選んで、契約を結ぶことから始まります。
<審査から導入開始までの流れ>
- 代行業者に必要書類を提出し、書類審査を受ける
- 審査通過後、契約条件などを確認の上、代行業者と契約締結する
- 契約締結後、代行業者から口座振替依頼書を受領する
- 顧客に依頼書を送付し、必要事項を記入してもらい届出印にて捺印いただく
- 記入捺印済みの依頼書を代行業者に提出する
- 顧客情報、請求情報等の登録完了後、口座振替がスタート
契約から実際に口座振替がスタートするまでには、2ヶ月ほどかかるのが一般的です。導入を決めた後はできるだけ早めに申込みを行い、余裕をもったスケジュールで手続きを進めましょう。
口座振替の導入にかかる費用
口座振替の導入・利用にかかる費用には、以下のようなものがあります。
- 初期費用
- 月額基本料
- 振替手数料(請求手数料)
- 振込手数料
- その他費用(オプション費用等)
初期費用には、決済システムや導入サポート費用などが該当します。月額基本料は決済の金額や件数にかかわらず一般的には毎月固定で発生します。振替手数料(請求手数料)は、1件の請求ごとに発生するものです。振込手数料は回収金を契約者の入金口座に振り込むときにかかる手数料です。
これらの費用は代行業者ごとに異なります。例えば、「初期費用が0円」「請求がない月は月額基本料不要」「請求件数が多くなるほど1件あたりの請求手数料が安くなる」というケースもあります。
最適な代行業者を選ぶための3つのポイント
代行業者によって、契約条件や手数料、管理システムの仕様、提供サービスなどさまざまな違いがあります。最適な代行業者を選ぶコツは、自社のニーズや課題、導入目的を明確にすることです。ここでは、代行業者選びの際に役立つ3つのポイントを紹介します。
顧客のニーズや請求件数に合わせて選ぶ
自社の顧客ニーズに対応できるかどうかは、代行業者選びのポイントのひとつです。地方の利用者が多い場合は、地銀や信金など、地方の金融機関にも対応している代行業者を選ぶとよいでしょう。
また、顧客の給料日に合わせて引き落とし日を柔軟に選択できればより便利です。請求件数が多い事業者なら、振替手数料(請求手数料)の安さや、管理システムの使いやすさも重視しましょう。
逆に、請求件数が一定数ないと申込みができないという代行業者もあります。請求件数が少ない事業者なら「契約時に請求件数の縛りがないか」も確認したいポイントです。自社の課題やニーズを整理した上で、依頼先を選びましょう。
料金体系で選ぶ
口座振替の導入にはさまざまな費用が発生するため、ひとつの費用の安さだけで決めるのは危険です。
例えば、初期費用が安いからという理由で契約したものの月額基本料が高く、使い続けると結果的にコストがかさんでしまったというケースもあります。また、月額基本料は他社より安いが請求がない月も基本料が発生するため、年間で計算すると高くついたということもあるでしょう。
無駄なコストを省くには、実際の請求件数や請求頻度を踏まえて、最適なプランを提案してくれる代行業者を選ぶことが重要です。ランニングコストを比較し、長期的な視点で検討しましょう。
サービス内容で選ぶ
管理システムの使いやすさや、トラブル時のサポート体制も見落とせません。導入後にトラブルが発生して問い合わせたにもかかわらず、なかなか対応してくれないといった場合、顧客からの信頼度低下につながる恐れもあるでしょう。
分かりやすいマニュアルが用意されているか、管理システムが自社にあっているか、サポート体制が充実しているかという点も忘れずにチェックしましょう。
また、提供している付帯サービスにも違いがあります。A社では有料だったオプション機能が、B社では無料というケースも少なくありません。複数のサービスを比較検討した上で、自社に適した代行業者へ依頼することが大切です。
口座振替の導入はお得&安心の「リコーリース」で!
口座振替は、毎月決まった日に利用者の銀行口座から代金を引き落としてくれる決済サービスです。口座残高があれば自動的に引き落としが完了するため、利用者の手間が省けるほか、払い忘れをはじめとした未回収リスクを軽減できます。
口座振替を導入するなら、代行業者「リコーリース」にご相談ください。リコーリースは初期費用が0円で、請求がない月は月額基本料を含む手数料も発生しません。手軽に導入したい、コストを抑えて導入したいという方におすすめです。
また、請求件数の縛りがなく1件からでもご利用いただけます。専任のカスタマーセンターで導入前・導入後もしっかりサポートしますので、手続きなどに不安がある方も安心です。まずはお気軽にお問い合わせください。