請求書処理の課題は自動化で解決!効率化が必要な理由とは?
2022.12.21
2024.09.13
請求書発行の自動化は進めているものの、受け取った請求書の処理は自動化できていないという企業は案外多いのではないでしょうか。請求書処理を自動化することによって、企業はさまざまなメリットを期待できます。本記事では、請求書処理の自動化・効率化をテーマに、請求書処理の課題や、自動化するメリット、ツール選びのポイントなど、幅広く解説します。
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目次
請求書処理における課題とは?
請求書処理について「ここが面倒」「手間のかかる部分がある」など、課題を感じている人は少なくないでしょう。まずは、請求書処理における主な課題から解説していきます。
取引先によってフォーマットが異なる
請求書のフォーマットは、取引先によって異なります。請求書に記載する項目はほぼ決まっていますが、フォーマットやレイアウトについてはこれといって特別守らなければならない決まりはありません。したがって、各企業が導入しているシステムによって出力された請求書は、それぞれフォーマットやレイアウトが異なり、同じ項目でも記載されている場所がまちまちなのです。また、取引先によって、項目の名称が異なる場合もあります。受け取った請求書を会計システムなどに入力する際には、1つ1つ項目を確認しながらの作業が必要です。その際、書類のどこにどのような項目があるか法則がないため、入力時に視線が紙面を複雑に移動することになります。視線をあちこちに動かしつつ入力を進める状況は、手作業によるミスが起こりやすくなりリスキーです。
データ入力に手間や時間がかかる
データ入力に手間や時間がかかることも、請求書処理における大きな課題と言えます。フォーマットやレイアウトが異なる請求書の内容を入力するのはとても面倒。数字が合っているか、品目に間違いはないかなど、確認すべき点が多く手間も時間もかかるため、集中力が必要となる作業です。長く作業を続けると、精神的にも肉体的にも疲労がたまりやすくなるでしょう。また、請求書は日常的に少しずつ処理するのではなく、締め日などの関係で決まった時期に処理が集中します。通常業務と並行して行うため、取引量が多い場合などは、その分負担をも大きくなりがちです。
手入力すると人的ミスが発生しやすい
手入力をすると人的ミスが発生しやすいことも、請求書処理の代表的な課題です。請求書の処理は、電卓を使って金額の計算をしたり、会計システムに入力したりといった手入力の多い作業です。しかし、人間は完璧ではありません。手作業の工程が多いと、ミスが起こりやすいポイントも多くなります。ミスを防止するためには二重チェックを行う必要がありますが、チェック回数を増やすとなると、その分また作業に割かれる人数が増えてしまいます。結果、ほかの作業の担当者にも負担がかかるでしょう。また、ミスをしないよう作業を続けなければいけないと、精神的な負荷がかかり続けるため、作業効率が下がる可能性も。モチベーションも低下し、さらに人的ミスが発生しやすくなります。
保存のためのスキャンやファイリングが面倒
請求書を保存するためのスキャンやファイリングが面倒なことも課題の1つです。請求書は発行側も受領側も、一定期間保管しなければならないことが法律で決められています。そのため、データとしての保管用にスキャンを行った上で、原本を保管しておく目的でファイリングもしなければなりません。つまり、1つの請求書に対して2つの保管作業をする必要があるのです。これでかなり時間や手間がかかります。また、ファイリングした請求書を保管しておくスペースも必要です。毎月何十枚も請求書を受け取るような場合は、保管する請求書の枚数もかさみます。保管場所をどう確保するか考え、スペースをつくる手間もかかるでしょう。
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請求書処理を自動化するメリット
業務を行う上でさまざまな課題が発生しやすい請求書処理ですが、自動化することでそれらの課題を解決することも可能です。ここでは、請求書処理を自動化するメリットについて解説します。
業務の負担を減らせる
請求書処理を自動化することで期待できる大きなメリットは、業務負担の削減です。請求書処理は締日付近など一定期間にまとめて行うことが多く、通常業務と合わせて業務量が増加します。増えた業務をカバーするため、担当者は早出や残業、休日出勤などで対応しているケースが少なくありません。そこで請求書処理を自動化することによって、担当者はこれまで行っていた入力、確認、修正などの煩雑な業務から解放されます。
その結果、請求書処理に割いていた人員を、ほかの業務に回せるでしょう。請求書処理を担当する人だけでなく、通常業務を行っている人の負担を減らすことにもつながります。また、自動化によって請求書処理業務を行う人数を減らせれば、人材を適所に配置し、効率的に運用することも可能になり、企業全体の業務負担の軽減も期待できます。
リモートでも業務を完結できる
請求書処理を自動化すると、業務をリモートで行えます。これもメリットの1つです。請求書処理業務を自動化すると、作業はほぼ全てデータでのやり取りになります。つまり、インターネット環境があれば、どこでも確認作業ができるということです。コロナ禍の影響で、リモートワークを推進する企業も増加傾向にあります。リモートワークでも請求書関連の業務を進められることは、時代のニーズに合っていると言えるでしょう。請求書の発行や確認、入力のためだけに出社する必要もなくなり、よりリモートワークがはかどります。働き方改革に適応した業務の方向性としても、作業がリモートで完結することは非常に有効です。
請求書処理を自動化する前にすること
請求書処理を便利な自動化に切り替えたいと考える企業も少なくないでしょう。ただし、自動化の前段階として必要な準備があります。ここからは、請求書処理を自動化する前に行っておくべきことを解説します。
業務フローを改善する
請求書処理を自動化する前に、業務フローを見直し、必要に応じて改善しておくことが大切です。業務フローが複雑だと、例えば業務上の申請を行ってから承認が下りるまで時間がかかります。また担当者が不在だと、手続きがそこでストップしてしまい、なかなか先に進まない状態に。さらに、業務の工数が多いと、その分ミスが起こるポイントも多くなります。申請から承認までの流れをできるだけ直線化することで、処理がスムーズに進むでしょう。
既存の業務フローを利用するなら、自動化前にワークフローを簡略化しておきます。ワークフローがシンプルであれば、請求書の受領とデータの転記、申請と承認、支払い管理や消込など、どの部分を自動化するかの見極めも簡単です。なお、業務フロー機能を搭載している請求書受け取りサービスを利用する場合は、搭載されている業務フローを利用するので、導入するだけで簡略化が済みます。あらかじめ業務フローの改善をする必要がなく便利でしょう。
ペーパーレス化を推し進める
請求書処理を自動化する前に、企業内でペーパーレス化を推し進めておくこともポイントです。ペーパーレス化することで、紙の請求書をファイリングして保存するという手間がカットできます。また、保管に必要なスペースの確保も不要になります。ペーパーレス化を上手に進めるためには、請求書処理という一業務だけでなく、経理・会計業務全体で行うことが大事です。プリントアウトした帳票の数字を観ながら、別のシステムに入力するような手間をなくすことで、入力時の人為ミスも一気に減らせるでしょう。
なお、ペーパーレスによって今までとは業務の手順や作業方法などが変わるため、中には抵抗を感じる人もいるかもしれません。皆がペーパーレスの必要性を理解し、導入に積極的な状態をつくるためには、電子機器の理解度に応じた教育も必要です。また、取引先との連携も大事なポイント。ペーパーレスを進めるためには自社内だけでなく、取引先からも理解を得なければならないでしょう。
電子化に関する法律や制度を理解する
請求書処理を自動化する前に、電子化に関する法律や制度をしっかり理解しておくことも非常に重要です。電子化に関係する法律や制度として特に重要度が高いのは、「電子帳簿保存法」「e-文書法」「インボイス制度」の3つ。電子帳簿保存法は、1998年に施行された法律です。国税関係の帳簿を電子計算機で作成して保存する方法などを定めています。e‐文書法は、法人税法、会社法、商法などによって保管が義務付けられている帳簿や請求書などを、紙媒体での保管から電子ファイルに切り替えて保存することを認めた法律です。インボイス制度は、2023年10月1日に施行される法律です。消費税の仕入税額控除の新しい要件が定められています。これらの法律の中身を十分理解した上で、法律に違反しないよう注意を払いながら電子化することが求められます。
自動化ツールを選ぶときのポイント
請求書処理の自動化を行う際はツールを使用する方法が一般的です。ただし、自動化ツールは数多くあるため、どれを選べば良いかわからず迷ってしまうかもしれません。最後に、自動化ツールを選ぶときのポイントについて解説します。
業務フローに必要な機能が搭載されているか
自動化ツールを選ぶ際にまず注目したいのは、業務フローに必要な機能が搭載されているかどうかという点。そしてそれを見極めるためには、業務フローのうち、自動化が必要なのはどこからどこまでかを把握することが大切です。人手を多く割かれる作業や、ミスが起こりやすい作業を自動化するのが望ましいでしょう。企業によって自動化ツールに求める機能が異なるため、自社で必要な機能は何かという点を明確にしてから選ことがポイントです。その際は、自動化ツールと業務フローとの親和性も重視してください。なお、自社に不必要な機能についても把握しておけば、より無駄のないツール選びができます。既存のシステムと連携できるか、自社の社員でも簡単に操作できるかという点も大事なポイントです。実際に導入したときのシミュレーションを具体的した上で、最も適したツールを選定しましょう。
導入形態が自社の環境に合っているか
自動化ツールの導入形態が自社の環境に合っているかという点も、しっかりチェックしておきたいところです。導入形態にはオンプレミス型とクラウド型があります。オンプレミス型は社内で簡潔するタイプのシステムであり、自社でのサーバー管理が必須です。導入・運用にかかるコストが比較的安いため、従業員の人数が多い企業や、長期的な活用を見込んでいる企業にマッチしやすいと言えます。クラウド型は社外からも運用できるタイプのシステムです。ユーザー数ごとの月額課金が主流なので、従業員が少人数~中規模の企業に向いています。自社の環境を踏まえ、またどのくらいの期間利用するかなどの見込みも立てながら、どちらが適しているかよく考えましょう。
導入費用は適当か
自動化ツールを選ぶ際には、導入費用のことも考えなくてはいけません。自動化ツールを利用する場合、導入の初期費用や月額費用などが発生します。導入費用は見た目の金額だけでなく、費用対効果を重視することが大切です。導入費用が高いから避ける、導入費用が安いから選ぶなど、費用面だけ注目してしまうと、内容が業務の実態に合わず、使い勝手に不都合が生じる可能性も。導入初期費用、月額利用料のほかに、運用にかかる工数や人件費の削減割合、人的ミスを減らす効果などをトータルして考えてください。また、維持費用などを考えると、自社で設定の変更をしやすいツールが良いでしょう。維持をシステムベンダー任せにすると、変更のたびにシステムベンダーを呼んで設定してもらうことになり、維持費用がかさみます。自分たちで設定変更の作業ができれば、運用コストも抑えられます。
サポート体制は十分か
自動化ツール選びでは、サポート体制は十分かという点もチェックしてみてください。これまで請求書処理の自動化ツールを使ったことがない場合、ツールの使い方に慣れるまでは、さまざまなトラブルが発生しやすいと予想されます。困ったときにすぐ助けを求められるよう、電話やメール等で問い合わせしやすいか、勉強会などの開催はあるかなどを確認しておきましょう。また、サポート費用が利用料に含まれているか、訪問対応があるか、リモートサポートを受けられるかなどもチェックしておきたいところです。サポートが手薄だと、ツールを思うように操作できず業務に支障が出たり、操作する担当者にストレスが溜まったりする可能性があります。トラブルが発生した場合でも、早急に解決できる体制が整っていれば安心です。
自動化以外にも請求業務を簡素化・効率化する方法はある
請求業務の簡素化、効率化を図るための方法として、リコーリースの集金代行サービスを利用するという選択肢もあります。請求書に関する幅広い業務をリコーリースに任せることで、自社の業務負担の軽減が可能です。また、煩雑だった業務をまとめて代行すれば、コストのスリム化も期待できます。まずはフリーダイヤルもしくはお問い合わせフォームから、お気軽にお問い合せ下さい!
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