経費削減には経理業務の見直しも必要!おすすめのコスト削減策と注意点
2022.12.21
2024.09.13
経理の業務に取り組む中で、無駄に時間や労力、コストなどを費やしていると感じたことがある方は少なくないのではないでしょうか。実は、そういった無駄は様々な方法を駆使することによってある程度は削減できるのです。以下では、経理の経費を削減するための方法やそれについてのポイントを紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
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目次
なぜ経理においても経費削減が必要なのか
はじめに、経理において経費削減が求められる理由について見ておきましょう。企業の利益は、収入から費用を差し引いて求められるため、増益を目指すにあたっては、営業活動などを通じて売り上げをアップさせるというやり方と、コストカットやリストラなどを行って余分な支出を減らすというやり方の2つの選択肢があります。この点、経理部門は企業経営を行う上では不可欠の部門ですが、だからといって営業部門のように業務を通じて売り上げを上げられるわけではありません。あくまでも人件費やシステム費などのコストを用いて業務を行うのが経理という部門の特徴ですので、利益アップに貢献するためにはコスト抑制に努めるしかないのです。これが、経理にとって経費削減が必要とされる大きな理由です。
では、経理部門が削減できる経費にはどのようなものがあるのでしょうか。これについては、オフィスコスト、エネルギーコスト、オペレーションコストの3つが該当します。従来は経理部門というとどうしてもそれなりにコストがかかると思われがちでしたが、2020年以降、日本をはじめとして世界中で猛威を振るったコロナ禍の影響によってテレワークを導入する企業が増えたことで、経理業務においても削減の余地のある無駄があると認識されるようになりました。その結果、削減可能な業務が多い経理部門が無駄をカットしていくことによって、企業の利益向上に向けた大きな成果が得られると考えられるようになったのです。
経理の経費削減において大事な2つのポイント
経理部門が経費を削減するためには、頭に入れておくべき大事なポイントが2点あります。ここからは、その2つのポイントについて、それぞれ詳しく説明していきます。
従業員にとってメリットのある方法を選ぶ
一つ目のポイントは、従業員にとってメリットがある方法を選ぶべきであるという点です。経費削減というと、どうしても担当者だけが頑張って推進するというイメージを持たれがちですが、経理部門における取り組みは担当者レベルだけで済む話ではなく、従業員の協力が不可欠となってきます。もし自分のためにならないと思われれば、従業員の協力は得られず彼らのモチベーションを下げるだけになってしまうでしょう。それだけではなく、経理部門の生産性を低下させてしまったり、サービスのクオリティを損なう結果にもなりかねません。場合によっては、顧客や取引先からの信頼を失ってしまいますので、そうならないようにするためにも、削減方法は従業員にメリットがあるものでなければならないのです。
顧客の評価を下げない形で実行する
二つ目のポイントは、顧客からの評価を下げないようなやり方で経費削減に取り組む必要があるという点です。経費削減というと全体の費用を一律に引き下げるというイメージがあるかもしれませんが、実際にはそうではなく必要なところには経費を配分し、そうでないところについてはカットするといったメリハリのある対応が必要となります。
例えば、社内の業務は、顧客や取引先の満足度向上に資する付加価値業務と、顧客等の満足度には直接寄与しない非付加価値業務の2種類があるのですが、前者にかける経費を減らしてしまうと、顧客などからの評価を低下させてしまう可能性があるため、そういった経費削減の方法は避けた方が賢明です。経費の削減はあくまでも企業利益の向上が目的ですので、顧客等の評価を下げて売り上げを減らしてしまっては意味がありません。そのため、あくまでも非付加価値業務にフォーカスして経費削減に取り組むことが重要になってくるのです。
経理の経費削減に必要な3つ変革
経理の経費を削減するためには、いくつかの変革に向けた取り組みが必要になります。ここでは、特に重要な3つの変革をピックアップして、順に見ていくことにします。
ペーパーレス化
経費削減に向けて経理部門に求められる変革の一つがペーパーレス化です。経理部門では計算書類や決算書類といった各種書類を作成することが多いため、他の業務と比べてもどうしても使用する紙の量が多くなりがちです。間違いがないかダブルチェックやトリプルチェックしたり、データを他の資料に転記したりするために、同じ書類をいくつもプリントアウトするケースも頻繁にあります。そのため、もしわざわざ印刷せずに済む方法があれば、紙やインクにかかる費用を大幅に減らせる可能性があるでしょう。また、そもそも社内外とやり取りする際に必要になる書類が多すぎるという問題もあります。紙を使わずにそういった書類をデータなどで代替できるようになれば、書類の送付に要する郵送費や封入を行うための人件費などもカットできるようになるはずです。
さらに、ペーパーレス化が実現できれば、紙の書類からデータを取ってきてシステムに入力したり、印刷物をスキャンして電子化するといった手間も省けます。このように、費用の削減に加えて業務効率化にも資するため、経理部門において経費削減を行う際には、まず第一にペーパーレス化に向けた取り組みが求められます。
システム化
ペーパーレス化と並んで経理部門に求められる変革がシステム化です。経理部門では、マニュアル作業に比べると効率が良いため、Excelを使って業務を行うことが一般的です。もっとも、Excelだけですべての業務を行えるわけではなく、たいていの企業ではそれに加えて他のソフトを使用しています。そのため、例えばソフトで管理しているデータをExcelに取り込むために、一度紙にデータを出力して転記するといった作業を行わなければならないようなケースが少なくないのです。そのような業務フローは、紙の無駄を生じさせるだけでなく、エラーの温床にもなりかねません。紙代や印刷代などの経費を減らすとともに、より正確な業務運営を実現するためにも、業務全体を自動化することを可能にする高機能なシステムの導入が必要になってくるのです。
これまでマニュアル作業になっていた業務をシステム化すれば、それによって無駄な人件費を削減できるようになります。もちろん、システムを導入するためには、最初にイニシャルコストが必要になってくるため、一時的には経費の削減額を上回ることになりますが、それによって業務効率化を図って無駄なコストをカットしていけば、中長期的に見て経費削減につながるでしょう。
アウトソーシング
アウトソーシングも経費を削減するために経理部門に求められる変革の一つです。経理の仕事は幅が広く高い専門性が求められるため、人材を育成するためには相応の時間と手間をかけて研修を行わなければなりません。また、ともすれば経理の知識は属人的なものとなりがちであり、担当者によってスキルにばらつきが生じやすいため、結果的に一部のベテラン社員に大きな負担がかかる傾向にあります。加えて、決算期とそれ以外の時期のように、経理の業務は繁閑の差が大きく、どうしても人手が余る時期と逆に足りなくなってしまう時期が生じてしまいます。
一方で、経営はノンコア業務と位置付けられるため、外部業者にアウトソーシングすることが可能です。業務を外注すれば、人材育成に要する負担を減らせますし、余剰人材をコア業務に割り振ることもできるようになるため、企業にとってアウトソーシングによって得られるメリットは大きいと言えるでしょう。コストの削減額が外注費を上回れば、中長期で見て経費削減につながりますので、その面でも前向きにアウトソーシングを検討すべきであると言えます。
経理業務で削減すべき経費とは?
続いて、経理業務において削減すべき経費にはどういったものがあるのかを見ていきましょう。
精算コスト
経理部門が削減すべき費用の一つとして、精算コストがあります。多くの企業では、社員が使った経費の精算を経理部門が行っていますが、その手続きに多大な時間と労力がかかっているというのが実情です。例えば、経費申請者が申請書を印刷して上司のチェックを受けてハンコをもらい、それを経理部門がさらにチェックした上で、集計、仕訳、会計ソフトへのデータ入力などを行うというフローが一般的なのですが、これでは時間と手間がかかる上に費やす紙代やインク代も馬鹿になりません。さらに、多くの業務が手作業になっているため、ミスも生じやすいでしょう。万が一、フローの途中で書類を紛失したりしようものなら、一から手続きをやり直さなければならず、より一層無駄な作業が増えてしまいます。このように経費精算には削減の余地のある無駄が多く、それを減らすことによって経理部門以外の部門にも大きなメリットがあるため、全社的に削減に向けた取り組みに全社的な賛同が得やすいというのが特徴です。
明細書作成コスト
明細書作成コストも削減に向けて取り組むべきものの一つです。長年にわたって明細書は紙に印刷したものが使用されてきており、それに対して疑問を持つ人は少数に留まっていました。しかしながら、実際にはそれによる経費の無駄は少なくありません。すなわち、印刷費やインク代といった金銭的コストに加えて、プリントアウトしたり紙の書面を回覧したりするのに要する時間的コストも企業にとっての大きな負担になっているのです。そういったコストは削る余地が多いものであり、場合によっては全体的に削ることも不可能ではありません。いきなり大鉈を振るうのが難しい場合でも、部分的に削減することはできるでしょう。これまですべて紙にしていた明細書の一部を電子化するだけでも、経理部門にとっては大きな負担軽減につながるはずです。
発送コスト
精算コストや明細書作成コストに加えて、発送コストについても経費削減の取り組みが求められます。作成した明細書を社内外に送付する場合には、紙代や切手代、封筒代といった金銭的コストや、発送手続きに要する時間的コストなどが必要になってきます。特に、封入や切手貼り、郵便局への持ち込みなどは、特別なスキルを必要としない割に手間ばかりかかる業務であり、コストに換算すると思った以上に無駄が大きいものとなるでしょう。それだけに、削減できる余地は大きく、少し業務を見直すだけでも大きな効果が得られる可能性があるのです。例えば、明細書や請求書などの郵送代行サービスを利用すれば、発送コストの削減が可能になります。もちろん、サービスを利用するにあたって料金を支払う必要はありますが、経費の削減効果がその金額を上回れば利益の向上につながりますし、削減できた経費を他の業務に回せば生産性を向上させることもできるでしょう。
経理の経費削減を成功させるコツ
最後に、経理の経費削減を成功させるためのコツについて説明します。まず、経費削減は会社の利益に直接関係のない部分から始めるようにしなければなりません。利益に関係する部分にメスを入れると、どうしても現場の雰囲気が悪くなりますし、場合によっては従業員のモチベーションの低下にもつながりかねません。そうなってしまっては本末転倒ですので、最初のうちは交通費の計算や経費精算の確認、請求書の作成や仕訳、封入といった利益に直接関係しないような業務を中心に経費の削減に向けて取り組むようにするのがよいでしょう。
第二に、できる限り業務の自動化や効率化を実現するというのが理想ですが、だからといって手あたり次第すべての業務を対象にそういった取り組みを進めるのは現実的ではありません。まずは、マニュアル作業をしていては無駄な手間や時間がかかる業務を洗い出したうえで、そういった業務に対象を絞って自動化・効率化を進めるというやり方が余計な混乱を招かずに経費削減を行う上では重要となります。何事もそうですが、経費削減についても優先順位を決めて取り組むことが成功させるためのコツであると言えるでしょう。
第三に、経理における経費削減だからといって、経理部門だけで取り組むことがないようにしなければなりません。なぜなら、経理の業務は、経費申請を見ても分かるように、他部門の業務と密接な関連を有しているものが数多くあるからです。他部門の協力がなければ、いくら経理部門が頑張っても遅々として経費削減が進まない恐れがありますので、なるべくスピーディーに進められるようにするためにも、全社的に経理の経費削減に向けて取り組むようにするとよいでしょう。
まずは集金業務の経費削減から始めよう
以上で見てきたように、経費削減には経理業務の見直しが必要になってくるわけですが、そのために取り得る方策には様々なものがあります。その中でも、リコーリースの集金代行サービスは、集金業務の経費削減を実現できる使い勝手の良いサービスです。まずはフリーダイヤルもしくはお問い合わせフォームから、お気軽にお問い合せ下さい!
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