決済代行サービスは個人事業主でも利用可能!メリットとおすすめサービス3選
2021.08.17
2025.07.17
商品料金・月謝・年会費など顧客からの集金業務は、事業者側にとって負担の大きいものです。さらに、顧客が支払いを忘れたり滞納したりすると、未回収リスクや追加の督促業務が発生する可能性もあります。
こうした業務負担を軽減するためには、決済代行サービスの導入が有効です。しかし、請求件数があまり多くない新規法人や個人事業主の場合は、導入できるのかどうか不安に感じることもあるのではないでしょうか。
今回は「決済代行サービスって何?」「個人事業主でも利用できる?」といった疑問を解決していくとともに、おすすめのサービスを紹介します。
「見積依頼」も素早く対応!
お気軽にご相談ください
目次
決済代行サービスとは?個人事業主でも利用できる?
「決済代行サービス」とは、事業者の代わりに、口座振替やコンビニ決済、クレジットカード決済といった決済システムの導入・運用・管理を行うサービスのことです。
顧客の支払い方法は、口座振替・代金引換・クレジットカード決済といった従来のものに加えて、キャッシュレス化に伴い電子マネーや手軽なコンビニ決済なども一般的になりました。顧客側は自分にとって使いやすい方法で支払いを行うだけですが、事業者側では決済システムの導入・契約・運用管理などやるべきことが少なくありません。
決済代行サービスを利用すると、こうした一連の手続きや運用管理を請け負ってもらえるため、事業者側の業務負担が軽くなり、他の業務にリソースを割けるようになります。
また、インターネットを介した決済では顧客の個人情報などを保護するセキュリティ管理も課題ですが、代行業者は独自にセキュリティ強化を行っているので、事業者が頭を悩ませることがありません。
決済代行サービスに依頼できる業務内容
決済代行サービスに依頼できる一般的な業務内容は以下の通りです。
- 請求書の発行と送付
- 口座振替やコンビニ決済といった決済システムの契約・導入サポート
- 顧客からの代金回収
- 未払い発生時の督促業務
- 入金確認・消込作業の効率化および自動化
どこまでの業務を委託できるかは代行業者によっても異なるため、自社が依頼したい業務範囲を過不足なくカバーしてくれる代行業者を選ぶことが大切です。
個人事業主でも利用できる?
「決済代行サービスはある程度の規模がある事業者でないと利用できないのでは?」と考える方もいるでしょう。しかし、多くの決済代行サービスでは、法人のみでなく個人事業主単位での契約が可能です。(※一部のサービスでは、個人事業主での契約が難しいケースもあるため、事前の確認が重要です。)
契約に際しては代行業者が所定の審査を行い、問題がなければシステムが導入されるという流れが一般的です。審査で参照されるのは申込者の事業内容や集金内容ですが、詳しい内容は代行業者によって異なります。申込者の信用情報などを審査するわけではないため、クレジットカードやローンの審査に比べると通過しやすいとされています。
決済代行サービスを利用するメリット
決済代行サービスの利用は事業者にとってさまざまなメリットが期待できます。自社の悩みを解決してくれるかどうか、どのような点で自社業務の負担が軽減されるのかを確認しておきましょう。
複数の決済手段をスムーズに導入できる
決済代行サービスを利用すると、複数の決済手段をスムーズに導入できるという点が大きなメリットです。
例えば、決済代行サービスを利用せず口座振替を導入する場合、金融機関ごとに申し込みや審査、システムの構築などを行う必要があります。引き落とし先として設定できる金融機関が一つだけでは、顧客が不便だと感じてしまう可能性があるため、複数の金融機関との契約が求められるのが一般的で、その分導入手続きも煩雑になりがちです。
一方、決済代行サービスに依頼する場合は、代行業者と契約を行うことで、提携している複数の金融機関からの引き落としが可能になります。提出用書類の準備や審査、システム構築といった手間が一度で済むため、初期段階の業務負担が大幅に軽減できるのです。
また、代行業者が複数の決済手段を提供していれば、その他の決済手段も比較的スムーズに導入できるため、複数の決済システムを導入したい場合にもおすすめです。
入金管理がしやすい
入金管理が容易になるという点も決済代行サービスを利用する上での魅力といえるでしょう。通常、顧客から直接集金を行っている場合、顧客ごとに入金日が異なるため、毎月何度も入金の確認・管理を行う必要があります。
決済代行サービスでは、代行業者が顧客から代金を回収し、まとめて事業者の口座に送金するため、入金タイミングが一度にまとまり、管理の手間が省けます。加えて、代行業者ごとに専用のWebサイトやアプリが用意されているのが基本です。代行業者に依頼することで管理画面も一元化でき、事業者側での管理業務がより効率化されます。
決済システムの管理やメンテナンスが不要
決済代行サービスでは決済システムの運用・保守業務も請け負っているため、システム管理やメンテナンスといった業務の手間が省けるという点もメリットです。決済システムのソフトウェアや端末は一度導入したらずっとそのままというわけではありません。
税率・手数料の変更、事業者側で新しく開始したサービスへの対応など、適宜アップデートや正常に動作させるための定期メンテナンスが必要となります。こうした業務にはある程度専門的な知識が必要になるので、代行業者に行ってもらえると安心でしょう。
また、決済システムに搭載されているセキュリティシステムにもアップデートパッチが配信されるケースがあります。代行業者にセキュリティシステムを最新かつ万全の状態に保ってもらうことで、顧客の個人情報や自社の機密情報の保護につながります。
顧客満足度が向上する
決済代行サービスを利用して、顧客層に合わせた決済方法を用意することで、顧客は自分のライフスタイルに合わせて都合の良いタイミングと方法で支払いを行いやすくなります。例えば、コンビニ決済であれば24時間支払いが可能となるので、生活リズムや仕事の時間が不規則な人にとっても使いやすいサービスを提供できるでしょう。
「支払いやすさ」は顧客離れを防ぎ、継続率を高める上でも重要であり、優良顧客を育てるための第一歩ともいえます。事業を成長させる上で、満足度向上に直結する決済代行サービスの導入は検討したいポイントです。
支払い忘れや紛失リスクがなくなる
学習塾や習い事などで問題になりがちなのが、「顧客による支払い忘れ」や「現金の紛失」といったトラブルです。月謝や教材費などを現金で集金している場合、顧客が支払い日を忘れていると回収率が下がってしまいます。
また、保護者が子どもに集金用の現金を持たせているケースでは、紛失や盗難に遭うという可能性も少なくありません。金額に端数が含まれている場合は、お釣りの受け渡しミスといった人的ミスが発生することも考えられます。
決済代行サービスを活用して、口座振替やコンビニ決済といった支払い方法を用意しておくと、直接現金を受け渡しすることがなくなるため、こうしたリスクを最低限に抑えられるのもメリットです。決済代行サービスは、事業者側の回収率向上だけではなく、顧客の利便性・安全性にとっても有効といえます。
個人事業主におすすめの決済代行サービス3選
決済代行サービスを提供している代行業者は数多く存在するため、どこに依頼すればよいか迷う方も多いでしょう。ここでは、個人事業主におすすめの決済代行サービスを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
サービス名 | 費用 | 決済方法 |
---|---|---|
リコーリース |
|
|
イプシロン |
|
|
月額パンダ |
|
|
「見積依頼」も素早く対応!
お気軽にご相談ください
リコーリース
リコーリースは、代金回収において40年の歴史と20,000社を超える導入実績がある老舗の代行業者です。「口座振替」と「コンビニ決済」の2つの決済方法を提供しており、口座振替は全国ほぼ全ての金融機関に対応。コンビニ決済は全国のコンビニやスーパーマーケットなど66,000店舗で利用できます。
専用Webサイトが提供されるため、システム構築やソフトウェア購入等が不要で、初期費用が発生しません。また、請求がない月は基本料金も0円なので、低コストで導入可能です。請求件数1件から利用できるため、請求件数が多くない個人事業主や、事業を立ち上げたばかりの方も気軽に導入できます。
事業内容や請求件数をヒアリングした上で、個別に見積もりを作成してもらえるのもうれしいポイント。「分かりやすくコストパフォーマンスが良いサービスを探している」「自社にぴったりの料金プランでサービスを無駄なく利用したい」という方に特におすすめです。
参考:リコーリース
イプシロン
イプシロンは、GMOイプシロン株式会社が提供する決済代行サービスです。メインはクレジットカード決済ですが、口座振替やコンビニ決済、キャリア決済をはじめ、14種類ほどの決済方法に対応しています。ただし、「一部法人のみ対応」の決済方法もあるため、詳しくは公式ホームページなどで確認しましょう。
豊富な決済方法に加えて、幅広いオプションサービスが用意されています。より多くの決済方法を導入したい方や、機能面を自分で細かくカスタマイズしたいという方におすすめです。
参考:イプシロン
月額パンダ
月額パンダは、月謝や月会費の徴収に特化した決済代行サービスです。クレジットカード決済と口座振替に対応しており、引き落としができなかったなどの理由で未回収になった場合は、コンビニ決済やPayPay決済も利用できます。さらに、クレジットカード・口座振替など異なる決済手段で回収した場合も、同じ管理画面から決済状況が確認可能です。
手数料は「回収した売上の3.5%」と「1件あたりの決済成功手数料」(+消費税)で計算され、初期費用や基本料金が発生しないため、初期コストを抑えて導入したいという方におすすめです。
参考:月額パンダ
決済代行サービスを選ぶときのポイント
自社に最適な決済代行サービスを選ぶためには、以下のポイントをチェックしましょう。
- 導入実績
- 初期費用や月額手数料
- 決済方法
- 管理画面の見やすさ
- セキュリティ
導入実績
決済代行サービスを依頼する代行業者は、自社の大切な売上を預けるパートナーとなるため、導入実績と信頼感・安心感をチェックすることが大切です。まず、代行業者がこれまでどれくらいの導入実績を積み重ねてきたのか、どういった業界に精通しているのかを見極めましょう。
導入実績やサービス内容は、多くの場合、代行業者の公式ホームページで公開されています。チェックする際には、実績の数だけではなく「依頼主の生の声は公開されているか」「導入先はどのような業種か」「具体的な導入内容」なども併せて確認してみてください。
初期費用や月額基本料
決済代行サービスの利用料金は、代行業者によって価格設定や必要な費用が異なるので、コストパフォーマンスや自社にとって必要なサービスを考慮した上で依頼先を選定しましょう。
決済代行サービスの利用時に発生する一般的な費用は以下の通りです。
- 初期費用
- 月額基本料
- 振替手数料(請求手数料)
- 振込手数料
- 有料オプション利用料
初期費用は、システム導入や初期設定などを含む費用で、初回に1度のみ発生します。月額基本料は、請求件数にかかわらずサービス利用のため毎月発生する固定費用で、振替手数料(請求手数料)は、1件の請求ごとに発生する代行手数料です。
代行業者によっては、初期費用0円であったり、請求がない月は月額基本料がかからなかったりするタイプもあるので、自社の請求状況に応じてお得に活用しましょう。
決済方法
提供している決済方法は代行業者によってまちまちです。導入前に、自社で希望している決済方法に対応しているかどうかを事前に確認しましょう。抱えている顧客層によって最適な決済方法は異なるので、まずは自社の事業内容や顧客データをもとに検討することが大切です。
例えば、比較的若年層の顧客が多いようであれば、クレジットカード不要で利用できるコンビニ決済や、スマホ決済などがおすすめです。高齢者層を対象とした事業を展開しているのであれば、外出の負担を軽減する意味でも、一度設定さえ済ませておけば自動的に支払いが継続される口座振替が良いでしょう。
なお、決済代行サービスはどこか1社に絞って契約するという使い方が基本です。1社だけで希望の決済方法がカバーし切れないからといって複数の業者と契約すると、結局入金管理や各種手続きの手間が増えてしまうためあまり効率的ではありません。
管理画面の見やすさ
事業者は、代行業者が用意した管理画面で作業を行うことになるため、管理アプリ・専用Webサイトの使いやすさも選考基準に含めておきましょう。意外と見落とされがちなポイントですが、使い勝手が悪く管理ミスが発生すると、顧客とのトラブルや信用失墜につながりかねません。
管理画面のUIは代行業者によって仕様が異なるので、可能であれば問い合わせ段階でサンプルなどを提示してもらうと安心です。
セキュリティ
セキュリティの堅牢さは、決済代行サービスを利用する上で見落とせないポイントです。現金を直接やりとりする機会がないので意識が薄くなりがちですが、事業者と代行業者の間では「金銭」のやりとりが行われています。
また、銀行の口座情報をはじめとする顧客の個人情報を大量に取り扱うことになるため、代行業者には情報漏えいの心配がない強固なセキュリティ体制が求められるのです。
代行業者のセキュリティ意識をチェックするには、まずその業者がプライバシーマークを取得しているかどうかを公式ホームページで確認してみましょう。加えて、個人情報の取り扱いについて明記されているプライバシーポリシーにも目を通しておくようにしてください。
決済代行サービスを利用して集金を効率化しよう!
決済代行サービスは、集金業務で抱えるさまざまな悩みを解決してくれる心強い味方です。顧客層にマッチした決済方法を提供できれば、結果的に顧客満足度が向上し優良顧客となってくれる可能性も高まります。
決済代行サービスは個人事業主でも導入可能ですが、代行業者によって対応可否が異なるため、選定時には申し込み可能かどうかを必ず確認しましょう。また、自社との相性が重要なので、契約前にはサービス内容をよく確認しておくことをおすすめします。
決済代行サービスをお探しの方、導入に不安があるという方は、ぜひ導入実績が豊富なリコーリースにご相談ください。専門スタッフが導入前から導入後まで、丁寧にサポートいたします。
「見積依頼」も素早く対応!
お気軽にご相談ください

【監修】尾﨑 宗則 リコーリース株式会社 BPO本部長
1999年リコーリース株式会社に入社。
情報システム部や事業統括部門、営業部門の支社長、子会社(テクノレント社)の営業統括本部長など、重要なポストを歴任した後、2025年4月~決済サービスを管轄するBPO本部長に就任。
数々の商品企画やシステム開発に携わり、豊富な経験と実績・幅広い分野の知識を有するゼネラリスト。